【Connect ライドオンエクスプレス×Asobica】企業に向き合うことが成功へのカギ、「逃げない人」が一番の信頼、再会は「マーケターの集い2Days Camp」から

1泊2日のマーケティングカンファレンス「マーケターの集い 2Days Camp」ではToCビジネスを展開する事業会社(以下ブランド)と、彼らにツールや知見の提供、運用など様々な形で支援するToBビジネスの企業(以下パートナー)に出会いの場を提供しています。この記事ではよい実績に繋がった事例をご紹介します。クローズドなコミュニティサイトの導入、顧客インサイトの可視化など、施策実施においてどうやって戦略を立てているのでしょうか。

株式会社ライドオンエクスプレス(以下ライドオンエクスプレス) デジタルマーケティング部の渋谷氏、正木氏、パートナーとして支援している株式会社Asobica(以下Asobica)事業推進室の佐藤氏にカラビナハート株式会社(以下カラビナハート)代表取締役の森がお話を伺いました。

協力者:
上記写真右から
ライドオンエクスプレス(https://www.rideonexpresshd.co.jp/)
デジタルマーケティング部 シニアマネージャー 正木 伸繁
デジタルマーケティング部 プリンシバル兼エグゼクティブマネージャー 渋谷 和弘
Asobica(https://asobica.co.jp/)
事業推進室 室長 佐藤 頌太
カラビナハート(https://www.karabinaheart.com/)
代表取締役 森 洋平

業務内容について

森:本日はよろしくお願い致します!早速ですが、皆様の業務内容をお伺いさせてください。

渋谷:私は今年で入社15年目を迎えます。これまでの経験について、順を追ってお話します。まず、入社後に最初に取り組んだのは、自社の「銀のさら」の受注サイトをゼロから構築することでした。また、デリバリーサービスの特性上、会員様からメール等での接触許可を頂けるため、現在では再注文の源泉になっている、リテンションマーケティングにも力を入れてきました。
その後、顧客接触に関しては、マスマーケティングも担当範囲に加わりました。現在では「銀のさら」以外のブランドも含め、ポスティングメニューの制作部署を統合し、マスとデジタルの両方を活用した顧客接触とリテンションマーケティングを総合的に担当しています。また、ネット注文の価値を高めるために、期間限定商品の企画・設計も行っています。

正木:マス広告、広報、PRやあとは「銀のさら」のポイント付与に関するイベント・キャンペーンに関しても私のチームでやっています。

森:ありがとうございます。佐藤さんは今何をやっているんですか?

佐藤:「coorum(コーラム)」というロイヤル顧客プラットフォームをAsobicaでは提供していて、元々はサービスの営業担当をやっていました。今は拡大していきたい事業があり、マーケットに対する戦略とそこへの価値提供についてオペレーションを組んだりしています。入社当初と比べて営業の組織体制も整ってきたので、より事業にフォーカスできる部署へ異動しました。

取り組みのきっかけは?

渋谷:出会い自体は2年前ぐらいですよね?

佐藤:そうですね、そこからいろんなイベントでお会いしたのですが、第4回マーケターの集いでお会いしたのが最後ですね。

渋谷:2年前に別のイベントでお会いした際、熱心なアプローチを受けて「面白い人がいるな!」と思ったのが、最初の出会いだったと思います。帰り道では、Asobicaの役員の方とバスで隣の席になり、地元が同じということで、さまざまな話題で盛り上がりました。

正木:多分それから少し経った後のマーケターの集い2Days Campで佐藤さんが登壇されてるのを私も見ました。そこでお話しさせていただいて接点が生まれました。

森:渋谷さんだけでなく、そこで正木さんとの接点も生まれたのですね。

マーケターの集いに参加したきっかけは?

森:知っている方もいらっしゃるのですが、あえて質問します!マーケターの集いに参加したきっかけはなんでしょうか?

渋谷:そうですね、今から5~6年前、仲の良い同業者の友人から「マーケターの集い」という勉強会があるけど、一緒に行かない?」と誘われたのがきっかけで参加しました。そこから森さんとご縁ができ、仲良くさせていただくようになりましたよね。飲みに行ったり、色々とお話しさせてもらったりして、とても楽しい時間を過ごしました。

森:そうでした!(笑)、確か私がマーケターの集い2Days Campをやるやらないか悩んでる時も一緒に飲んでましたよね。

渋谷:みんなで飲んでいる時に「やっちゃいなよ!」って言った記憶があります(笑)。それから森さんたちが一生懸命準備を進め、あっという間に開催までこぎつけたのを覚えています。本当に皆さんの頑張りがすごかったですよね。

森:第一回マーケターの集い2Days Camp はPCR検査などを行いつつ開催しましたよね。

佐藤:私も最初カラビナハートの森さんや吉田さんからお誘いいただいて、第一回マーケターの集い2Days Campに参加しました。その時の渋谷さんの登壇を今も覚えていますね!なのでその時も渋谷さんと会ってますね。

森:こう考えるとやっぱりインプレッション(会う回数)って大切ですね、

正木:何回会っても、話すタイミングがなくてすれ違っているけど、顔は覚えている方もいますね。人に知ってもらうことの積み重ねで興味や関心が向くことも多いと思います。

マーケターの集い2Days Campについてはこちらから(https://www.marketer-no-tsudoi.com/)

顧客理解を深めるための場所に

渋谷:我々の部署としては、サービスをより良いものにするために、顧客の自然な声をできるだけ多く聞きたいと考えています。そうした背景から、今回Asobicaさんとの取り組みに至りました。この取り組みは、お客様が我々のサービスや商品についてどのように感じ、どんな意見を持っているのかをより深く知るために、非常に重要だと考えています。

森:顧客が求めているものを知ることが重要ですよね。

渋谷:顧客の声をヒアリングしていると、私たちの視点では気づかないご利用方法や、想定していなかった価値を感じていただいていることが多々あります。しかし、個別インタビューを続けるのは、時間も手間もかかり、なかなか難しいのが現状です。そのため、「銀のさら」をご利用いただき、さらに好意的に感じているお客様から自発的に声を集められる場が必要だと感じました。そういった場があることで、より多くの貴重なフィードバックを効率よく得られると考えています。
より良いサービスを作るためには、お客様の声をしっかりと反映しつつも、最終的には自分たちが提供できるものを調整し、現実的な形に仕上げる必要があります。お客様の要望すべてに応えつつ、実現可能な範囲でバランスを取ることが重要です。

森:ちなみに今回の取り組みはどこを目指しているんでしょうか?

正木:「銀のさら」を推す、会員全員で推し活をしていくような場所を作ります。

森:推し活をしていく中で顧客体験や顧客理解を行っていくのでしょうか?

渋谷:そうですね、デリバリー市場において競合他社が増えてきている中、引き続きお客様にご利用いただくためには、顧客理解をさらに深めていく必要があると感じています。当たり前のことですが改めて基本に立ち戻り、単にサービスを提供するだけでなく、お客様が何を求め、どのような体験を期待しているのかをより深く理解することが、これからの競争力の鍵になると思います。そのような日々の地道な試行錯誤と行動が結果的にお客様に選び続けてもらえるようなサービスを提供できるようになると考えております。

佐藤:すでにある仮説の検証と思わぬ課題、価値の発見もやっていこうと思っています。

渋谷:我々が見えていないことや、気づいていない点については、そもそも質問に盛り込むことができないため、インタビューでは発見できないことが多々あります。特に、顧客が実際にどのようにサービスを利用しているのか、思いがけない価値を感じている部分などは、インタビューという形式以外の方法で直接尋ねなければなかなか把握できないことが多いのです。

佐藤:その瞬間でないと顧客は言語化できないということもありますよね。「3ヶ月前になぜ銀のさらを注文したのですか?」という問いに答えられる方も少ないと思います。リアルタイムで書き出せる場所って必要だなと思います。

渋谷:最初は「銀のさら」を推していただける30〜50人ぐらいの方にコミュニティに入っていただいて、その後、規模の拡大ではなく熱量の高いコミュニティを少しずつ広げていこうかと思っております。

コミュニティは一つの手段である

佐藤:企業が提供したいと考える価値と、顧客が実際に感じる価値やニーズにはしばしばギャップが生じます。マーケティングにおいては、この価値のすり合わせが非常に重要です。
しかし、顧客が最も重要だと感じる実際の商品・サービスの利用時の体験は、デジタル上のサービスを除き、リアルな空間で発生することが多いため、そのデータを企業が取得するのは構造的に難しいと考えています。
例えば、今日の夕食を「銀のさら」にするか他のデリバリーにするかといった家庭内の会議は、その場で行われます。しかし、これが重要な顧客理解の情報であるならば、企業は顧客との関係性を構築し、顧客が自ら進んで情報を提供してくれるようにする必要があります。
今回提案をした、「coorum」というサービスは、顧客が自ら参加し、楽しみながら商品やサービスの体験やその時の心理を伝えてくれるコミュニケーションの場を提供しています。コミュニケーション接点のあり方は様々で、Asobicaもいくつかのプロダクトを運営していますが、コミュニティはその一つの手段です。
Asobicaとしては、導入企業様のエンドユーザーが、心から「買って良かった」と思ってもらえることが最も大事なので、誰がどのような理由でその商品・サービスを選んだのか、何に満足をしてリピートしているのか、何をイチオシポイントだと感じて他の人に推奨してくれているのかを理解できるような仕組みを提供したいと考えています。

渋谷:「銀のさら」でも定期的に定量調査を行っているのですが、顧客インサイトを深掘りしようとすると、どうしても個別インタビューに頼ることになります。しかし、質問の仕方次第で回答が変わってしまう恐れがあり、その点に悩んでいました。そんな時に佐藤さんと出会い、コミュニティという形を取れば、顧客の本音を聞き出し、日常生活の様子まで見える可能性があると感じました。

Asobicaが提供するのは顧客理解のプラットフォーム

佐藤:改めてですが、企業が提供すべき最も重要な価値は「買ってよかった」と思ってもらうことだと考えています。もしその商品が、デジタル上で完結するサービスでないのであれば、リアルな空間でどのように商品が使われているのかを理解する必要があります。ただその情報を直接見ることができないという課題が一般的にはありますから、マーケターはそれをイメージしたり予想したりしなければならない。これがマーケティングの難易度を上げていると考えています。顧客体験において最も重要な商品・サービス体験や顧客心理を見ることで、自社にとって大切な価値は何かを理解でき、また想定外の課題や新たな価値の発見にもつながると考えます。

森:話を聞いているとコミュニティプラットフォームではなく、顧客理解のプラットフォームなんですね。

佐藤:そうですね。もっといえば顧客体験の理解だと思っています。「企業がお客様の喜ぶ方法を知ることができる」「お客様が喜ぶから商品・サービスが長く愛されるし広めてもらえる」ということを実現したいと考えています。

Asobicaが提供するサービスcoorum(コーラム)について

「coorum(コーラム)」は、導入企業が顧客に対して最高の顧客体験を提供し顧客中心の経営を実現するためのプラットフォームであり、コミュニティの構築ツールをはじめとした様々なプロダクトを持つサービスです。

顧客が自ら参加し商品・サービスの顧客体験価値を感じられるようなコミュニケーション接点の構築から、自社にとって重要な顧客体験価値は何かを明らかにすることができます。

coorum HPはこちらから(https://coorum.jp/)

一緒に仕事をするなら「自分ゴト化できる」「逃げない人」がいい

森:広告主として、渋谷さん、正木さんが仕事したい方ってどういう人ですか?

正木:我々は現場第一主義です。マーケティングに従事していると色々な手法が時代とともに出てくるのですが、やっぱり現場の方に対してきっちり価値提供したり、サポートしていくことが大事だと思います。そういった目線を共有できる人ですかね。

渋谷:ご相談した案件に対して、自分ごととして取り組める方が理想ですね。私は、パートナー企業様と事業会社は共通の目標を達成するための対等なチームだと考えています。私自身、かつてはパートナー企業側にいた経験があり、その当時と比べると、パートナー企業様との関係性が大きく変わってきたと感じています。私は、担当する案件を自分ごととして捉え、一緒に並走しながら考え、行動してくれる方と仕事をしたいと思っています。我々のビジネスモデルは制約が多く、難題も少なくありませんが、それらに対して粘り強く取り組み、諦めずに対応してくれる方々と一緒に仕事をしています。スマートな対応や仕組みで解決することも大切ですが、最終的には、どんな困難にも逃げずに真正面から向き合ってくれる方を信頼しています。佐藤さんたちは、まさに我々としっかり向き合い、決して逃げずに、自分ごととして我々の課題に取り組んでくれる方々です。会社の規模ではなく、そうした担当の方の姿勢を最も重視しています。

渋谷:マーケターの集い含め、こういったイベントに参加するときに個人的には無理に人格を作らない方がいいと思います。仕事をしていくとなった際に続かないので、、、、、

佐藤:私も苦手ですね(笑)

森:自然体が一番ですよね。マーケターの集いでは立場に関わらず、参加者が中心で会の雰囲気を作ってくれています。名刺交換した後のメールの一斉送信なども推奨しておらず、ちゃんと個人対個人で仲良くなっていただけるような場を作っています。

森:マーケターの集い2Days Campをしっかりと開催し、より多くの『Conect』の機会を創出し、次のビジネスや人間関係が生まれ、参加して頂いた人がより活躍出来るように、頑張って行こうと思います!

マーケターの集いとは?

マーケター同士が自主的にコミュニケーションを取れる場として  2017年2月に「マーケターの会」を立ち上げました。各社の成功事例や失敗事例、ノウハウを共有し合いお互いのマーケティングスキルを磨ける会となっています。大手広告主を中心に約1000人(2024年10月現在)のコミュニティへと成長しました。SNS内での情報交換をはじめ、隔月での無料の勉強会を開催しております。
マーケターの集いについてはこちらから(https://www.karabinaheart.com/community/)

マーケターの集い2Days Campとは?

最新情報のインプットとブランドとパートナーの出会いの場である1泊2日のカンファレンスイベントです。
2024年9月には金沢で6回目の開催いたしました。
東京から少し離れた場所で開催することで、日常業務から離れ集中して頂ける環境での開催です。
数多くのセッションだけではなくグループディスカッションもあり、インプットとアウトプットの両方を自然に出来る場で、参加者同士がConnectしていただけます。
マーケターの集い2Days Campについてはこちらから(https://www.marketer-no-tsudoi.com/)

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