事業会社出身者による『EC(通販)の定石』その3

こんにちは。カラビナハート㈱ECコンサルの田中です。

弊社ではECのコンサルティング事業を展開しております。前回のブログの最後で記させていただいた通り、今回はECの売上改善について投稿させていただきます。

2022年も昨年同様にコロナ禍での年越しになり巷ではオミクロン株が猛威を振るい、まだまだ我慢続きの日常が続きそうです。それは引き続き外出などの機会が制限され在宅率が高くなることが容易に想像できます。

実際にIDCさんの調査ではコロナ禍により増えたテレワーク率は高止まりするが、しばらくは一定水準を保ち推移していくと予測されています。

前置きが長くなりましたが、ECという売り場がより消費者の日常に溶け込んでスーパーやコンビニで商品を購入するのと同じような立ち位置に近づくことに拍車がかかります。すなわちECを売り場として構えているD2C事業会社には引き続き追い風であると言えるでしょう。

しかし、2020年から続くコロナ禍の中でD2C事業会社の中で売上における明暗が分かれていることが顕著にみられました。もちろん商品やサービスによっての差はありますが、戦術による差も顕著に見られたので今回はその部分について記させていただきます。

【売上改善に寄与した施策例】

  • 商品一覧に検索ボックス設置
  • サイト内にランキング掲載
  • カート落ち後のシナリオ施策
  • メルマガ(SNS含む)頻度の向上

上記①、②においてはテレワーク率が上がったことにより、出勤時間が削減されて在宅時間も以前より増える傾向にありました。

それにより普段より日常時間にゆとりが出来てECサイトで商品を購入する際の滞在時間が長くなり、いわゆる品定めに時間をかけているユーザーが多いようです。コロナ前からUI/UXの拡充がうまく進められていた事業会社はこの辺りうまくいっていたのではないでしょうか。しかし、上記①、②があるのに売上に変化がそこまでなかった企業も実際存在いたしました。それは顧客のターゲット層がシニア層向けの商品やサービスを展開しているD2C事業会社です。

理由は単純でシニア層はそもそも出勤などが無く、在宅時間や在宅率に変化がないことです。これはECだけでなくオフラインでも同じような傾向がみられているようです。

結局のところ、ターゲットに合った施策を考えて投じないと売上には貢献しないので、今回の①商品一覧に検索ボックス設置 ②サイト内にランキング掲載 の施策は在宅率や在宅時間が増えたユーザー層をターゲットにしている場合にうまくいったと考えると、ターゲットのカスタマージャーニーをトレンドに合わせてアップデートし、バックキャスティング思考で施策を打つことが大切だということです。

流行りや他社がやっているからとやみくもに手を出すのではなく自社のお客様がどういう『人』なのかを理解して施策やサービスを投じることが出来れば売上も必然的に上がると思います。

まずは世の中が変わることによりユーザーの思考やライフサイクルも変化しているのでここのアップデートすることが大切だと言えます。

次回は今回触れられなかったメルマガ施策などについて投稿させていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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